現物取引と違い、ビットコインFXには強制ロスカットがあるため、相場の急変によって大きな含み損を抱えると、取引所によってポジションを強制的に決済されることになります。
ロスカットされると損失が確定されるため、いくら将来的に利益を獲り返す目算があったとしても、決済されることで損失した分を取り戻すことができなくなります。
強制ロスカットには投資家を保護するという機能があるため、必ずしも悪い制度といわけではありません。ただ、強制ロスカットが頻発すると、思ったように利益が獲れず損失が膨らむ恐れがあります。
では、一体どこの取引所を利用すれば、強制ロスカットを恐れずにビットコインFXができるのでしょうか?
垂水ケイ
この記事では、ロスカットに関する基礎知識とロスカットされにくいビットバンクトレードについて紹介します。
Contents
強制ロスカットは証拠金維持率で決められている
垂水ケイ
強制ロスカットといっても全ての取引所が一律に同じルールで強制ロスカットをしているわけではありません。
強制ロスカットが発動するタイミングは、それぞれの取引所が定めている証拠金維持率によって異なります。
ロスカットの基準が厳しい取引所ほど証拠金維持率の水準が高く、その反対で基準が緩い取引所ほど証拠金維持率の水準は低いです。
そのため、できるだけロスカットを避けて取引をしたいなら、ロスカットルールが発動する証拠金維持率の水準が低い取引所を選びましょう。
ロスカットルールやレバレッジの一覧は、「BTC FX(ビットコインFX)取引所の特徴・手数料・レバレッジ・追証一覧【国内金融庁登録業者のみ】」にまとめました。
国内主要BTC FX取引所のロスカットライン比較
ビットバンクトレードのロスカットラインが最も低い:20%
ロスカットのリスクが低い取引所を選びたいのであれば、ビットバンクトレードがオススメです。
ビットバンクトレードは業界でもっともロスカットルールの水準が甘い取引所です。
ビットバンクトレードのロスカットルールが発動する証拠金維持率はたったの20%です。この20%の水準を下回らない限り、ビットバンクトレードではロスカットは発生しません。
ビットバンクトレードはまさに全取引所の中で、最も強制ロスカットのリスクが低い取引所となります。
DMM ビットコインのロスカットライン:80%
DMMビットコインといえば、DMMが運営している取引所で、ビットコイン以外にもアルトコインのFXができるなどの強みがあります。
DMMビットコインの場合、証拠金維持率が80%を下回ると、ロスカットルールが発動します。ビットバンクトレードと比較すると少し高めかもしれませんが、80%という水準は高くもなく低くもなく、いたって平均的な水準です。
そのため、普通にトレードをしている限り、DMMビットコインでロスカットルールに悩まされることはないでしょう。
GMOコインのロスカットライン:75%
GMOコインは暗号資産取引所の大手で、取引ツールの質が高いと言うことでトレーダーから評価されています。
GMOコインの場合、証拠金維持率が75%の水準を下回るとロスカットルールが発動します。
DMMビットコインよりもロスカットの水準が低いため、より余裕を持った取引が行えます。
ロスカットラインが低いメリット
垂水ケイ
ロスカットラインが低いと、ちょっとした変動が原因で証拠金が減ったとしても、すぐに決済されることなく取引を継続することができます。
例えば、1BTCあたり100万円だったビットコインが一時的に急落し、99万円まで落ちたとします。その後、ビットコインの価格が回復し、ついには101万円まで上昇したとします。
この時、もしも強制ロスカットの水準が高く、99万円まで落ちた時にロスカットルールが発動されると、もう少し待っていれば101万円まで上昇した分の利益を獲れたはずなのに、99万円まで落ちたタイミングで損失が確定することになります。
ビットコインは、特にボラティリティが大きい金融商品です。時には相場が大きく動き、証拠金が減ることもあるでしょう。
しかし、そもそも投資家はそのような変動を織り込み済みで取引をするものです。一時的に含み損を抱えることになったとしても、想定通りに動いているのであれば特に気にしないでしょう。
このように、含み損を抱えることも想定して取引をしているにも関わらず、ロスカットの水準が高いと、投資家の思惑とは裏腹に勝手に決済されてしまうことになります。こうなると、満足な取引が行えません。
ビットコインFXという、ボラティリティが大きい金融商品を扱っている以上、一時的に含み損を抱えることは致し方ないことです。それだけに、ビットコインFXをする際には、ちょっと損失が出たとしてもロスカットせず、許してくれるような、寛容な取引所を選ぶ必要があります。
ロスカットラインが低い取引所を選択すると、投資家は余裕を持たせた状態で取引ができるようになるため、ロスカットを恐れる心配がなくなります。これがロスカットラインの低い取引所がもたらす最大のメリットでしょう。
少ない資金ならロスカットはされ難い?
垂水ケイ
ロスカットルールが発動するかどうかは、証拠金の現在の維持率に準拠することになります。そのため、ロスカットのされ難さと、資金の大小はあまり関係です。
そもそも、証拠金の額は、レバレッジと取引する数量によってそれぞれ異なります。
証拠金維持率はパーセンテージで計算されるため、資金が1万円だろうと100万円だろうと、ロスカットルールが発動するパーセンテージに達すれば、投資家の意思に関係なく決済を強行します。
例えば、証拠金維持率が90%を下回った時にロスカットルールが発動する場合、証拠金が1万円なら9000円になった時にロスカットルールが発動します。同様に、証拠金が100万円なら90万円まで落ちたらロスカットルールが発動します。
確かに金額にすると、証拠金が低い方が有利に見えます。しかし、どちらも10%分の損失が発生した時点でロスカットルールが発動していることに違いはないため、資金が少ない方がロスカットされ難いという考えは間違いです。
むしろ、投資にまわせる資金が少ない人の場合、証拠金が減っても追加の資金を投入できないだけに、資金が多い人よりもロスカットされるリスクが高くなります。
ロスカットラインが低いデメリット
垂水ケイ
損失が拡大するリスクがある
ロスカットラインが低いと、確かにトレーダーは一時的に含み損を抱えることになったとしても、強制ロスカットを恐れずに、余裕をもった取引ができます。
ただし、強制ロスカットの危険を抱えているトレーダーというのは、既に含み損を抱えている状態です。
ロスカットされなければ、今後はさらにその損失が拡大する可能性があります。
相場が急変した時にもしも強制ロスカットが行われないと、元本が割れるどころか赤字を抱える恐れすらあります。現物取引と違い、FXは赤字になると借金を抱えることになります。
>>ビットコイン FXで投資元本以上の損はありうる?追加証拠金制度(追証)とは
失敗した時に残る資産が少ない
ロスカットの水準があまりにも低いと、いざロスカットが発動し、損失が確定すると、手元に残る資産が少なくなります。
ロスカットルールが80%の取引所ならば、ロスカットが発動しても証拠金の80%に該当する額が残ります。しかし20%だと、証拠金の20%しか残りません。
全財産の8割が残るのと、2割しか残らないのでは、ダメージに雲泥の差があります。できるだけ資産を残しておきたいなら、やはりロスカットの水準は高い方が良いです。
中長期でトレードするならスワップ手数料も重要
FXをする投資家の中には、中長期を前提に取引をする投資家もいるでしょう。ただビットコインFXは外為と違い、スワップ手数料は基本的にマイナスになるというデメリットがあります。
ただでさえ相場が急変するとロスカットされる危機に晒される上に、スワップ手数料もかかるだけに、中長期のポジション保有は投資家にとってかなり大きな負担となります。
日を跨ぐ度にスワップ手数料の支払いが発生するリスク
たとえ強制ロスカットの水準に達せずとも、決済せず、ポジションを保有し続けると、日毎に発生するスワップ手数料に悩まされることになります。
1日あたりのスワップ手数料はそれほど高くはないのですが、これが一週間から一ヶ月と長く続くと、手数料はさらに加算されます。やがては高額のスワップ手数料を支払うことになるでしょう。
いくら相場の急変に耐えられても、積もっていくスワップ手数料には耐えられません。既に含み損を抱えている中で、相場が回復する見込みがないのであれば、スワップ手数料が嵩む前に自分の手で決済をした方が良いでしょう。そうでないと、いずれはスワップ手数料のせいで強制ロスカットされるかもしれません。
中長期のスイングトレードをするのであれば、スワップ手数料は注意しなければならないポイントです。
ビットバンクトレードならスワップ手数料も無料
ビットバンクトレードは、ロスカットの水準が低いことに加え、さらにスワップ手数料も無料という特徴を備えた取引所です。
そのため、たとえ相場が急変しても、強制ロスカットに耐えることが出来れば、スワップ手数料に悩まされずに相場が回復するまで待つことができます。
そのため、ビットバンクトレードは、強制ロスカットに対する耐性がどこよりも強い取引所となります。
ただし、強制ロスカットの基準が20%とどこまでも低いだけに、いざ強制ロスカットのルールが発動すると、証拠金の80%が失われることなります。それだけに、相場が回復する見込みがないのであれば、早々に損切りをした方が良いでしょう。
そのようなデメリットにさえ気を付けておけば、ビットバンクトレードはどこよりも強制ロスカットのリスクが少ない取引所となります。
まとめ
ビットコインFXのロスカットについて詳しくまとめました。
- ロスカットラインが低いと、ロスカットされにくい。
- 国内でもっともロスカットラインが低いのはビットバンクトレード。
- 失敗した時に残る資産が少なくなることには注意が必要。
BTC FX初心者向けの記事もあります。初めての方はこちらからどうぞ。「1万円からはじめるビットコインFX|やり方・オススメ取引所を紹介」
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