ビットコインの投資を始めるにしても、投資先がビットコイン100%というのはかなりリスキーです。
「ビットコイン以外のアルトコインに分散しよう!」
暗号資産投資のブログではよくこの流れになると思いますが、ここでは「暗号資産以外に株・債券・REIT・ゴールドなど分散しましょう」という話をします。
暗号資産で一発当てたい方ではなく、ビットコインはあくまで投資先のひとつだととらえ、比較的堅実な運用をしたい方に向けた内容です。
Contents
暗号資産の分散は意味がない
確かにビットコインと各種アルトコインの値動きは異なるため、パッと見では分散する効果があるように見えます。
それぞれの通貨によって思想や背景は異なりますが、全て「暗号資産」というカテゴリに属することになります。
暗号資産は法整備がまだ不十分なところがありますから、「暗号資産」全体に対するデメリットの大きな法整備がされてしまうと、まとめて値下がりする可能性があります。
わたしが持っているイメージとしては、暗号資産を分散してポートフォリオを組むことは、ハイテク株、日用品株のような特定セクターの株だけでポートフォリオを構築することに近いです。
ちょっと恣意的に悪い例を出すと、「東芝」「シャープ」「三菱電機」「パナソニック」で「分散投資!」と言っているような感じです。
リスクを抑えて、ビットコインに投資をするためには、ビットコインを含む暗号資産だけでポートフォリオを組むのではなく、その他の投資方法を含めて俯瞰的に捉えるほうがベターです。
もちろん、分散をするだけリターンは下がります。暗号資産よりも値動きの小さい投資方法も組入れるわけですからね。
運用は株・債券を中心に
具体的には、株や債券を中心に考えるのが王道でしょう。
投資資金や投資にかけられる時間が少ない人にとっては、個別株を分析したり分散の効いたポートフォリオを組めるだけの銘柄を買い揃えることはなかなか難しいと思います。
そういった方は、ETFや投資信託を使って少額で分散の効いた投資方法を利用すると便利です。
2018年からはつみたてNISAも始まります。
つみたてNISAは運用益や分配金に対して非課税になる制度で、投資対象は金融庁のフィルターを通った、「分散」「低コスト」「長期」の条件を満たしたファンドです。
つみたてNISAで株や債券を中心に考え、サブとして暗号資産を取り入れる程度にとどめておくことで、資産全体としては暗号資産の影響は受けにくくなり、確実にリスクを低減することができます。
つみたてNISAについては、「つみたてNISAのはじめ方!3つのポイント×4STEPで学ぼう」で特集を組んで説明しています。
暗号資産をポートフォリオの何%にするか?
それぞれがどれだけリスクを取れるかや暗号資産をポートフォリオに組入れる目的によって、その割合は変わってきます。
ケースバイケースだけで片付けてしまうのも不親切なので、いくつかわたしの考えを紹介したいと思います。もちろん、自己責任でお願いします。
暗号資産をデジタルゴールドととらえる
暗号資産は比較対象として金(ゴールド)が引き合いに出されて説明されます。詳細は割愛しますが、暗号資産はデジタルゴールドとも呼ばれており、インフレ対策としてポートフォリをに組み入れるケースが考えられます。
この場合、金を運用の中心にすることはあまりなく、サブとして5%多くて10%程度保有することが多いです。ウェルスナビなどの投資のロボットアドバイザーを使ってもそれくらいの数字が出てきますね。
これはウェルスナビでの診断結果ですが、ポートフォリオないの金の部分を暗号資産に置き換えるイメージです。
ポートフォリオの味付けとしてとらえる
メインはあくまで株・債券。でも分散投資だけしていると退屈になることがあります。私は毎月インデックス投資信託を積み立てつつ、ときどき海外ETFを買っているんですが、正直退屈です。
そんな刺激が欲しくなった時に暗号資産投資に手を出すパターン。
この割合が大きくなれば、運用指針が破綻してしまいますから、1~数%にとどめておくことが大切だと思います。比率ではなく、上限金額を決めて遊ぶのもアリですね。
暗号資産投資がうまくいったらポートフォリオを調整
デジタルゴールドや遊びでやっていたとしても、うまくいけば数倍~10倍以上のリターンを叩き出すことも十分ありえます。
そのときは、暗号資産をそのまま保有するのではなく、一度キャッシュに戻してからメインの運用にまわしてポートフォリオを調整しましょう。
一度キャッシュに戻すため、税金がかかるという大きなデメリットはありますが、膨れ上がった暗号資産をそのまま保有していると、ポートフォリオ全体としての値動きの幅が大きくなってしまいます。
心穏やかに投資を続けるためにも、値動きの幅はある程度想定できる範囲内に収めておくほうがいいと思います。特に投資に慣れていない間は、値下がりへの耐性がありませんからね。
暗号資産投資が下がったら買い足す
逆に保有していた暗号資産が下がったら、当然ポートフォリオ内での比率も下がります。このとき、ポートフォリオ全体としてのリスクは下がっていることになります。
この考え方を暗号資産に適応できるかは、今後の運用が物語っていくことになりますが、ポートフォリオはどこまでリスクを取れるかを考えて構築しますから、当初の予定からリスクが小さくなっているのであれば、リスクをとって期待リターンを上げていくのが自然です。
つまり、下がった暗号資産の分を買い足して、下がっていたリスクをもとに戻します。
下がった時に買い足してポートフォリオを調整することは、想定したリスクに戻すこと以外に、安値で暗号資産を買い足して将来的なリターンを底上げすることも期待できます。
まとめ
暗号資産投資のポートフォリオについて、比較的ディフェンシブな考え方をまとめました。
- 暗号資産だけで分散しても十分な効果は期待できない。
- 株や債券を中心とし、暗号資産はサブにすることでリスクを調整する。
- ポートフォリオの暗号資産の比率が増減したら、調整することでリスクを最適に保ち、落ち着いた投資ができる。
時間分散をすることも投資を続けていくためのメンタルを維持し続けるためには有効です。暗号資産の積み立てについては、「怖くないビットコインのはじめ方!Zaif(ザイフ)でコツコツ積立投資」を読んでみてください。
コメントを残す