LINEからスマホで気軽に投資のできるサービス「LINEスマート投資」がリリースされました。LINEスマート投資は、LINEとフィンテックのfolioが提携して提供しているサービスです。
投資が全てスマホ上で完結するので、資産形成のためのハードルが下がりますが、注意点もあります。
この記事では、LINEスマート投資の特徴や注意点を解説します。
Contents
LINEスマート投資の特徴:テーマ投資を小額で
- フィンテックのfolioのサービス
- LINEスマート投資はテーマに沿った株をまとめて買うサービス
- 銘柄選び・ポートフォリオ構築が不要
- 10万円程度から投資可能
- スマホで完結
テーマ投資サービス「folio」と提携
LINEスマート投資は、フィンテックベンチャーのfolioと提携して提供している株式投資サービスです。
「VR」「ドローン」「キャッシュレス」などのテーマに関連する10株をまとめて買うことができます。
最低投資金額は、10万円程度ですが、自分で銘柄を調べる必要性がなくなること、業績を評価する必要がなくなることを考えると最初の投資としては悪くない手法です。
銘柄調査が不要・テーマを選んで10万円程度で購入
通常であれば、テーマに関連する企業を調べ、業績や特徴を調査し、投資をするかどうか判断します。これって、素人からするとかなりハードルが高いです。
仮に良さそうな銘柄を見つけることができたとしても、100株をまとめて買わなければいけないため、1社の株を買うのに数十万円かかることもあります。
株式投資の素人が、いきなり数十万円を1社に投資するのはなかなか度胸がいります。というか、リスクを考えると全くお勧めできる方法ではありません。
LINEスマート投資では、10社の株をただ買いつけるだけでなく、
- バランス型
- ディフェンス型
- グロース型
- バリュー型
これら4つの型を選んでポートフォリオを構築してくれます。
銘柄選びと、その銘柄をどれだけ買うかを考えなくていいんです。
少額から始めたい人には1万円からでも投資できる!
とはいえ、投資初心者が10万円をいきなり投資するのにはなかなか勇気がいりますよね。
3月6日〜6月5日までの期間限定で、約1万円から買える「ミニテーマ」がリリースされました。
テーマとしては、
- ようこそ日本へ(ここ3年で+40.8%)
- キャッシュレス(+57%)
- アンチエイジング(+111%)
などがあります。
LINEと提携してスマホで株式投資が完結
LINEスマート投資では、証券口座の解説から、買い付け、運用成績のチェックに至るまで、スマホ上で完結します。
株式投資と聞くと、ディスプレイを何枚も並べて、チャートを見ながらトレードする様子をイメージする方が多いですが、そんなPCやディスプレイは不要です。
使い馴染みのあるスマホさえあれば株式投資ができます。
LINEスマート投資の注意点・デメリット
LINEスマート投資を使えば、株式投資をするためのハードルは確かに下がります。ただし、「テーマ」という投資方法をとっていることで注意しなければならないことも出てきます。
テーマ投資は高値掴みしやすい
テーマが作られるのは、ある程度一般の認知度が広がったものがほとんどです。全く誰も知らないようなテーマでは投資されませんからね。
しかし、こうした銘柄はすでに市場では価格に期待感が織り込み済みのパターンが多くあります。
- 新しい技術に注目が集まり、株価にすぐに反映される。
- 認知度が上がってきて、投資のテーマがつくられる。
- 市場の注目は価格に反映されているので、高値掴みになる。
- 新しい技術が期待したほどではなく、株価が下がる。
こうしたケースの場合、大きく損を出してしまう恐れがあります。特に先端テクノロジー系にはこの傾向が強いので注意しましょう。
分散投資と言いつつ分散になっていない
LINEスマート投資では、ひとつのテーマにつき10社の株を購入します。
もちろん、1社だけ買うよりも10社買ったほうがリスクを分散することができます。
問題はその10社が全て同じテーマに関連した株であること。
あなたが購入したテーマがコケれば、10社全ての株価下落する恐れがあります。これでは分散になっているとはいえません。
株主優待を受け取れない
スマート投資では、単元未満株を購入する形になりますので、配当金は受け取ることができますが、株主優待を受け取ることはできません。
最近は、株主優待狙いで株取引を始める方もいらっしゃいますが、そういった方はLINEスマート投資に向いていないのでご注意ください。
NISAに対応していない
株式の取引で得た利益には、税金がかかります。この税金を非課税にしてくれ、国民の資産形成の手助けをしてくれる制度が「NISA」や「つみたてNISA」です。
NISAでは、年間の投資上限額が決まっており、その中での取引分で得られた利益は非課税になるという大きなメリットがあります。一般的な証券会社であればNISA口座を開設して取引することができますが、スマート投資では使うことができません。
- 投資をするきっかけ→スマート投資
- 投資に慣れてきてからの本気の資産運用→証券会社でNISA口座を開設
これから投資を始めるのであれば、このようなプロセスをたどっていくのがオススメですよ!
LINEスマート投資のオススメテーマ
注意点はありますが、オススメできるテーマもあります。どちらかというと堅実なテーマを3つ紹介します。
連続増配:配当戦略を狙うテーマ
投資には、株価の上昇による利益を狙う「キャピタルゲイン」と、配当による利益を狙う「インカムゲイン」があります。
連続増配はインカムゲイン向けの銘柄です。
配当の多い会社を調べるだけであれば、証券会社のソート機能を使えばいいんですが、無理やり配当を増やしている会社も紛れ込んでいたりするので、そこから先の銘柄選択が面倒くさい。
面倒くさい部分をスマートに選んでもらえるのが、「連続増配」テーマです。
▼連続増配の成績・ポートフォリオがコチラ
株価の上下は比較的小さいのが特長です。ニトリ、KDDI、花王などのメジャー銘柄が名を連ねています。
「連続増配」という切り口なので、構成銘柄の事業分野は比較的分散されています。
再生医療テクノロジー:製薬系で構成されるテーマ
「再生医療」ときくと、かなり最先端な技術のテーマをイメージします。
注意点のところで紹介したように「先端技術系には注意」というのは間違っていないんですが、こちらのテーマは構成銘柄が製薬系がメインになっています。
▼再生医療テクノロジーの成績・ポートフォリオがコチラ
もともと株式投資先として選ばれることの多い、優良銘柄がメインとなって構成されているテーマなので、選んでもいいテーマかなと。
ただし、他のテーマと組み合わせて再生医療テクノロジー1本だけにするのはリスクがあります。製薬系がまとめて不調な時もありますからね。
シニア・ビジネス
構成銘柄を見ていて以外とよかったのがコチラ。
テーマから連想するのは、老人ホームやデイサービスだったんですが、中身は花王・ユニチャーム・TOTOなどの一般消費材系の企業がメインです。
シニアビジネスを専業としているわけではなく、事業の一部として組み込んでいる優良企業が多いのでオススメに入れました。
あとは、ロボット系銘柄の「CYBERDYNE」がいい味付けになっているのも個人的にはポイント。
▼シニア・ビジネスの成績・ポートフォリオがコチラ
LINEスマート投資の「おまかせ投資」も併せて使ってみよう
スマート投資の提携先であるフォリオでは、ロボアドバイザーによる「おまかせ投資」のサービスも導入されています。
おまかせ投資とは、銘柄の選定→ポートフォリオの構築→ポートフォリオの管理といった資産運用の手間を、ロボットにおまかせできてしまう投資です。
投資にはどれだけリスク資産にお金を投入するかのバランス感覚が非常に重要なんですが、おまかせ投資ではあなたの資産や年収から自動的にオススメのバランスを算出してくれます。
さらに嬉しいのは、ロボアドバイザーの提示してくれたポートフォリオで運用した場合、どれだけ積み立てれば、将来的にどれだけのリターンになるかを確率を計算した上で提示してくれます。
もちろん、リターンを担保してくれるものではありませんが、おおよそのイメージを持つためには非常に便利です。
「どれくらいの金額を投資してもいいのかな・・・?」
と気になる方は、一度診断を受けてみてはいかがですか。
LINEスマート投資で投資に慣れたら証券会社で買ってみる
売買手数料を節約する
LINEスマート投資では、購入のたびに手数料が0.5%かかります。つまり、マイナス0.5%の状態で運用がスタートすることになるわけです。
通常の株式売買手数料と比べると割高になっています。
そのため、ある程度の投資になれたら構成銘柄を参考に自分で買ってみることにチャレンジすると手数料を節約することができます。
投資信託・ETFで代用する
folioのように、特定のテーマでまとめられた投資信託やETFが販売されています。
テーマ系投資信託は手数料がクソ高かったりしてオススメできないのですが、連続増配などは投資信託やETFでも代用可能です。folioのように10社だけではなく、さらに多くの会社に分散投資をすることができるようになります。
株価指標に連動する「インデックス」投資を検討してみるものありです。つみたてNISAやiDECOといった国の税制優遇措置を有効活用すれば、税金分のリターンが上がりやすくなります。
フィンテック系の投資に興味がある方はほかのサービスも検討してみては?
LINEスマート投資のようなフィンテック系の投資は、「手数料はかかるが、使い勝手がいい」という特長があります。愚直にリターンを追うのであれば、自分で勉強して手数料を最小化することが成功につながりますが、初心者はなかなか難しいところ。
LINEスマート投資のように、投資の入り口として使い勝手のいいフィンテック系サービスを紹介します。
ウェルスナビ:米国ETHで国際分散投資
ウェルスナビは、あなたにいくつかの質問をして、オススメのポートフォリオを提示してくれる「ロボアドバイザー」を使ったサービスです。
投資先は米国のETFです。ETHはTOPIXやダウ平均株価のような、特定の指標に連動するように運用している投資信託のことです。
米国のETFを通じて、全世界の株式や債券にバランス良く投資することができます。フィンテック系の投資サービスでは人気ですが、運用手数料が1%と高いのが大きなデメリット。100万円運用していたら、毎年1万円取られるわけですからね。
OneTap BUY(ワンタップバイ):少額で個別株に投資
米国、日本の個別株やETFをスマホで買うことのできるアプリです。
LINEスマート投資を使って、銘柄選びやポートフォリオ構築を自分でやりたくなった方にはあっています。個別株を少額から買えるのが大きなメリットですが、やはり手数料がかかります。
SMART+(スマートプラス):コミュニティ型株式取引アプリ
コミュニティと株式取引アプリがセットになったアプリです。
株式取引手数料が無料であることが一番のメリットです。コミュニティは合う合わないがあるので、一度覗いてみるといいと思います。
ツイッターで投資情報を集めるよりは、情報がフォーカスしているので使い勝手はいいです。
まとめ:LINEスマート投資でテーマ株の勉強をしてみよう
LINEスマート投資の特長・注意点に加え、同様のフィンテック系株式取引サービスを紹介しました。
LINEスマート投資は、LINEアプリの「ウォレット>スマート投資」からアクセスすることができます。
テーマの構成銘柄とリターンを眺めているだけでも結構勉強になるので、投資に興味のある方は一度覗いてみてはいかがでしょうか。
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