ブロックチェーンゲームプラットフォーム「Cocos-BCX」とは?

有名ゲームにも多数採用されている、2Dゲーム開発環境「Cocos2d-x」から派生したDAppsプラットフォーム「Cocos-BCX」が登場しました。

エンジニアではないので、DAppsの開発環境には詳しくないんですが、Solidityを書き込んでいくのがキツイってことくらいは知っています。Cocos2d-xはかなりメジャーな開発環境なので、Cocos-BCXがきっかけとなってDAppsの開発が加速するかもしれません!

この記事では、Cocos-BCXがどんなプロジェクトなのか、どんなことを期待できるのかを紹介していきます。

Cocos2d-xとは?どんなゲームに使われているの?

Cocos-BCXの前に、Cocos2d-xについて簡単に紹介します。

Cocos2d-xはオープンソースの開発プラットフォームであり、3Dゲームの開発はUnity、2Dゲームの開発はCocos2d-xと言われるくらいメジャーな開発環境です。

メジャータイトルとしては、ディズニーツムツム、ブレイブフロンティア、モンスターストライクあたり。他にも、多数有名なゲームがCocos2d-xで作られています。

これだけメジャーなっているのには、いくつか理由があります。

  • オープンソースで、いくら利用しても無料
  • OSに依存しないクロスプラットフォーム開発が可能
  • 画面の描写がサクサク

Cocos2d-xは多くの開発者に利用され、コミュニティーも育っています。Cocos2d-xのユーザーが、Cocos-BCXでDAppsをどんどん世の中に出していってくれたら、DAppsが一気に普及するかもしれません!

Cocos-BCXとは?

  • DAppsとその中で形成されたアセットを開発、運営、管理、流通するためのプラットフォーム
  • 独自チェーンも提供
  • マルチデバイス、マルチOS、マルチチェーンに対応
  • すでにテストネット上で動いているゲームがある
  • ウォレット、マーケットもリリース予定

Cocos-BCXは、Cocos2d-xのようにゲームを開発するためのプラットフォームなんですが、そこにブロックチェーンの要素が入ってきます。ブロックチェーンゲームでは、ゲームアセットはプレイヤーが所有することになり、これまでのゲーム以上に流通、管理などが大切になってきます。

Cocos-BCXは単純なゲーム開発プラットフォームではなく、流通・管理まで面倒を見てくれるワンストップなプラットフォームです。しかも、Cocos2d-xの流れを汲んでか、マルチデバイス・マルチOSに対応しています。

面白いのは、マルチチェーンにも対応している点。

ETHはETH同士でやりとり、TRXはTRX同士、EOSはEOSで、、、というブロックチェーンの隔たりは、ただでさえ少ないユーザー数をさらに狭める要因の一つになっています。Cocos-BCXを使うと、マルチチェーンに対応させることができるため、ETHーTRXーEOSーBCXのブロックチェーンをスムーズに行き来することができるようになります。

プロジェクトの進捗状況としては、2018年12月21日にテストネットがリリースされており、すでに幾つかのゲームが動いています。DAppsウォレットや取引所も開発していく予定となっています。

LOOMのようにゲーミングチェーンがあるのは確かに便利なんですが、アセットをLOOMとETHで行ったり来たりさせる必要があるのは、プレーヤーからすればそれなりに手間ですからね。最近話題のマイクリプトヒーローズでは、行ったり来たりとなってしまっています。もちろん、技術的なハードルが高いことは知っていますが、理想としてはアセットがETHにあろうがゲーミングチェーンにあろうがスムーズにやり取りできたらいいですよね。

Cocos-BCXのように、ゲーミングチェーンでの取引所ができあがり、クロスチェーンも実現すれば、かなり理想に近づくんじゃないでしょうか。

Cocos-BCXブロックチェーンの特徴

Cocos-BCXには、独自のブロックチェーンもあります。ゲーミングチェーンであり、プレーヤーが快適にゲームをプレイできるように設計されています。特徴としては次の通り。

  • コンセンサスアルゴリズムは改良されたDPoS
  • 独自のNFTを実装(BCX-NHAS-1808)
  • アップデート可能なスマートコントラクト
  • DAGを実装予定

コンセンサスアルゴリズムはDPoS

Cocos-BCXのブロックチェーンのコンセンサスアルゴリズムは改良されたDPoSです。

ビットコインのようなPoWと比べると、セキュリティの観点を除けば承認速度が速くなるので、ゲーミングチェーンであるLOOMや、EOSなどで採用されています。

MEMO
DPoSとはトークンのステーク数によって投票数が決められ、投票によって承認者が決められる仕組みです。

Cocos-BCXチェーンの特徴としては、ノードの処理効率を高めるためにパーティション型の認証が導入されています。特定のノードが特定のコントラクトのみを処理するようになっているようです。これによって高速化が図られています。

独自のNFTを実装(BCX-NHAS-1808)

トークンの規格には、通貨的なERC20や、代替不可トークン(NFT)のERC721が基本としてあります。NFTの規格は増えてきており、ERC20の機能も持っているERC1155や、ERC998なんかがあります。Cocos-BCXでは独自のNFT(BCX-NHAS-1808)が実装されています。他のNFTとの比較を表にまとめると次のようになります。

アップデート可能なスマートコントラクト

通常であればスマートコントラクトは改ざんすることができません。Cocos-BCXのチェーンはコントラクト開発の許可制でアップデートすることができるようになっています。

これは便利な反面、スマートコントラクトの大きな利点を損ねてしまっているので悩ましいところかなと。Cocos-BCXはクロスチェーン対応なので、ゲームの全てをアップデート可能なCocos-BCXチェーンで作るのではなく、ETHなどの改ざん不可なコントラクトをうまく混ぜながらゲームを設計していくことで対応可能かなと思います。

現在はアセットをETHにおいて、ゲームはオフチェーンで動かすというゲームが増えてきています。オフチェーンよりは、アップデート可能なスマートコントラクトの方がよさそうです。

Cocos-BCXで作ったゲームがすでに動いている!

ブロックチェーンゲーム感がない

DApps初期のようなコレクティブじゃないですよ?簡易なものですが、ゲームらしいゲームが既に動いています。オススメは、「Cocos Shooting」です。シューティングゲームですが、ブロックチェーンが使われています。

ETHのDAppsのようにトランザクションの待ち時間もgas代もありません。お試しゲームということでクオリティはまだまだですが、ブロックチェーンが使われていると気づかないゲームになっています。

将来的に「ブロックチェーンゲーム」というワードはなくなって、ただのゲームに混ざっていくと思っているんですが、既にそれに近い状態まできちゃっているわけですね。驚きです。

Cocos Shootingのやり方

やり方・ゲームを簡単に解説します。中国語ですが、簡単にプレイできますよ。

COCOS SHOOTINGにアクセスして、黄色のボタンからユーザー名とパスワードを登録します。登録後はログインするだけです。メール認証などはありませんし、METAMASKを使う必要もありません。


ログイン後は、「PLAY」からゲームをすることができます。ゲーム自体はよくあるシューティングゲームですね。トランザクションなどがなく、特にストレスなくプレイすることができます。

DApps開発の土台はCocos-BCXが提供してくれるので、あとは面白いゲームが乗っかってくるだけですね!

まとめ

Cocos-BCXについてまとめました。Cocos2d-xでは100万人を超える開発者がいますから、その1%が流れてくるだけでもDApps開発者は爆発的に増えます。どんどんいいDAppsが増えてきそうです。

Cocos-BCX自体も、クロスチェーンやマルチプラットフォームに対応しており、ゲーミングチェーンとしても使い勝手が良さそうです。特にマーケット・ウォレットまで面倒見てくれるのがいいですね。

Cocos-BCXの最新情報は、ツイッターでココスちゃんが情報発信してくれています。カワイイからフォロー必須です!

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公式ページ:https://www.cocosbcx.io/en

▼アクセルマークのDAppsメディア BlockchainGameInfoさんがインタビューしています。

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