私自身も給与天引で貯金や積立投資に勤しんでいますが、投資を始める前はこの方法では貯金を増やすことができませんでした。
なるたくさんの方法を否定するわけではなく、給与天引だけすればうまくいくってもんでもないよねーという自分の失敗談を含めた話です。
給与天引で貯金ができなかった理由
これは実に単純な理由で、給与から天引した先の口座からも簡単にお金を引き出すことができたからです。
ある程度貯まったら吐き出す、また貯めて吐き出すということを繰り返していました。こんなことをしていれば当然貯まるはずないですよね。
ボーナスである程度まとまったお金が入った時も生活口座から名ばかり貯金口座に移しはするんですが、車検・賃貸の更新・趣味のゴルフなどと何かと理由をつけて使っていました。
給与天引は貯金の手段として有効ですが、アクセスしやすい場所に置いてしまうとついつい使ってしまいます。やり方が悪かったんですね。
給与から天引したお金はあえて流動性を失わせる
貯金⇆浪費を繰り返していた私ですが、投資を始めてからは貯めることができるようになりました。
お金について勉強してマネーリテラシーが高まったことや、子供が生まれていよいよ真剣にお金を貯める必要が出てきたといった要因もありますが、最大の理由は簡単に引き出せなくなったためです。
お金の流れが、これまでの「現金(生活口座)⇆現金(貯金)」という形から「現金(生活口座)→投資信託・学資保険・使わない口座」と変化しました。
例えば投資信託を積み立てる場合は、「給与引落→投資信託自動購入」となります。一度現金から投資信託と形を変えてしまうと、元に戻す手間が煩わしくなります。投資信託は即座に現金に戻るわけではなく数日を要しますから、「あれが欲しい!これも欲しい!」となってもその数日の間にトーンダウンすることもあります。
学資保険やジュニアNISA、iDeCoもそうですが、引き出す自由がなかったり引き出すデメリットがあることが資産形成の一助になっています。
このように、流動性をあえてロスさせることで給与天引による資産形成ができるようになりました。
なお、無理に投資や保険商品を購入する必要はなく、奥さんの管理する口座に振り込む、定期預金を活用するなど方法は様々だと思います。自分に合う方法でやるのが一番です。
ちなみに、私の「使わない口座」は住信SBI銀行です。恥ずかしい話なんですが、積立投資を始めた頃にSBI証券との区別がちゃんとついておらず、適当に設定を進めたら月々2万円が住信SBI銀行の定期引落になっていました。設定したことを認識していなかったので、節約や貯金をまったく意識することなく資産形成ができていたわけです。
「なんかお金の減りが早いな…」と生活口座の取引履歴を見て初めて気づきました。
(その時にはすでに10万円貯まっていました!)
キャッシュカードもどこか深いところにしまいっぱなしになっているので、いざとなれば引き出せますが「机の片付け」という流動性のハードルを有しています。キャッシュカードを財布の中に入れない、ネットバンキングを使用しないといった方法でお金へのアクセスのしやすさをコントロールすることも有効だといえます。
おわりに
なるたくさんの記事や資産形成の良書「私の財産告白」でも言及されているように、給与天引は資産形成に非常に有効です。
自分に甘い私の場合は、ここに低流動性という要素を加えることによって資産形成がうまくいくようになりました。
毎月2万円の積み立て投資と同じく2万円の貯金を継続しつつ、ボーナスも投資や流動性の低い口座に移しており、投資を始めてからの一年でトータル100万円以上の資産形成をすることができました。
現金から金融商品に形をかえるという点が自分にマッチしていたんだと思います。
もちろん、流動性を下げることはいざという時にお金にアクセスしにくくなるわけですから、やみくもに流動性を下げることは望ましくありません。自分の性格と向き合って、ほどよいバランスを見つけることが重要です。
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