ここでは、ぱっと見で複雑そうな「つみたてNISA」の仕組みを、ざっくりと理解するためのポイントを3つに絞って紹介します。
「つみたてNISAってお得な制度があるらしい…ちょっと勉強しよ。」
こんな感じで、せっかく投資をはじめるモチベーションが湧いてきたのに、制度がややこしくて理解できないと心が折れてしまいます。
でも、つみたてNISAという制度を使う以上は、どんな制度かは把握しておきたいところです。そこで、「これだけ知っていればざっくり理解できてるって言えるでしょ!」となるポイントを3つにまとめて説明します。
つみたてNISAは分配金や運用益が非課税になる制度
ー概要ー
つみたてNISAは2018年1月からはじまる、投資の税制優遇制度です。
「税制優遇」というと堅苦しいですが、要は「投資がうまくいっても税金を取らないよ!その分あなたの資産が育つよね。」ってことです。
投資信託を買って、値上がりしたものを売却すると、運用益が発生します。
本来であれば、運用益に対して約20%の税金がかかります。せっかく儲けが出ても、自分の手元に残るのは税金が引かれた後の金額です。
つみたてNISAでは、ここで引かれる税金がなくなるため、手元に残るお金が増えることになります。
つみたてNISAの投資枠は年間40万円×20年
つみたてNISAには、年間の投資上限額と期間が決まっています。覚えておきたい数字は次の3つ。
- 非課税の枠は年間40万円
- 非課税になる期間は20年間
- 制度が続く期間は20年間
「非課税になる期間と制度が続く期間がどちらも20年でよくわからん!」
ってのがよくあるパターンです。簡単に説明します。
最大40万円の投資船を毎年1隻ずつ出港させていくイメージです。出航してから20年間は、稼いだ分への課税はなくなります。
つみたてNISAの期間が20年(非課税期間ではなく、制度が継続する期間です。)なので、全部で20隻の船を出航させることになります。40万円×20隻で800万円という計算になるわけですね。
ちなみに、つみたてNISAの非課税期間が終わる20年後には、課税口座に移しての運用になります。非課税期間が終わったときを基準にして、課税額が決まります。
「20年」という数字が重なっていてややこしいのですが、ざっくりまとめると、
「最大40万円積める非課税期間が20年の投資船を、毎年1隻ずつ20年かけて出航させる。」
このように覚えておけば、ざっくり理解はOKです。
つみたてNISAは初心者にも優しい制度
つみたてNISAは投資初心者に優しい制度設計になっています。その理由は3つ。
- 投資金額が少なくても大丈夫。
- 投資対象は金融庁の基準をクリアしたファンド。
- 積立だからタイミングを計らなくていい。
100円から投資ができる
投資というとお金持ちがするイメージがあるかもしれませんが、証券会社によってはつみたてNISAの投資商品は最低投資金額が100円からとなっています。
流石に100円では資産形成になりませんが、投資をはじめるハードルはかなり低くなってきています。
つみたてNISAの対象銘柄にぼったくりファンドはない
証券会社各社から、つみたてNISAのラインナップが予告されています。
ここに掲載されているファンドは全て、金融庁が定めた基準をクリアしています。世の中には投資初心者をカモにして、手数料をボッタくるような地雷ファンドがたくさんあります。
初心者にはなかやか判断がつかないような危険なファンドが最初から排除されているので、つみたてNISAは初心者向けの制度と言われているわけですね。
金融庁の詳しい基準は覚える必要はありませんが、気になる方は「導入直前!つみたてNISAの制度説明(金融庁PDF)」を参考にしてみてください。
積立投資はタイミングを計らない
投資の極意は「安いときに買って高いときに売ることだ!」これは間違い無いんですが、こんな事できる人はそうそういません。
コツコツ資産形成をするのであれば、積立投資が便利です。
- 定期的に定額を買うので、高いときに買いすぎる、安いときに買い損ねることが少ない。
- タイミングを見計らわないので気楽で継続しやすい。
投資をしていると、
「今は割高に見えるから買うのをやめとこうかな…」
「安く見えるからたくさん買っておこう!」
とやってしまいがちです。
毎回うまくいけばいいんですが、なかなかそうはいきません。つみたてNISAは、定期積立でしかファンドを買うことができないため、強制的にタイミング投資を防いでくれます。
まとめ
つみたてNISAについて、ざっくりと理解するためのポイントを3つに絞って紹介しました。
つみたてNISAは運用益や分配金が非課税になり、手元に残るお金が増えるうれしい制度。
「最大40万円積める非課税期間が20年の投資船を、毎年1隻ずつ20年かけて出航させる。」ような制度。
少ない金額から金融庁の条件をクリアしたファンドに積立で投資できる制度。
これでつみたてNISAの理解はひとまずOKですね!
次は早速、銘柄選定といってみましょうか!と言いたいところなんですが、その前に理解しておいたほうがいいことがあります。
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