ブロックチェーン銘柄の大本命であるLINEが、暗号資産「LINK」とLINKを使ったトークンエコノミー構想を発表しました。
LINEの暗号資産取引所であるBITBOXのように、日本が置き去りにされるかと思いきや、日本向けと海外向けに暗号資産を使い分けることで、日本でのサービスを実現してくれそうです。
この記事では、暗号資産LINKとLINKを使ったトークンエコノミー構想について紹介します。
Contents
LINEのトークンエコノミーとは?
トークンエコノミーとは、暗号資産(トークン)を利用し、保有者にインセンティブを持たせることで何らかのアクションを促して回していく経済システムのことです。かなりざっくりした説明ですが。
暗号資産LINKを説明する前に、LINKがどういった経済圏で、どういった使われ方をするのかを説明します。
LINEのトークンエコノミー構想(海外)
LTP=LINE Tech Plus株式会社(シンガポールにあるLINEのグループ会社)
DAPP=Decentalized Applications:ブロックチェーンの技術を用いたアプリケーション
法規制の理由から、日本と海外ではトークンエコノミーを形成するためのトークンが分かれています。
海外版では、LTPが発行したトークンがアプリの報酬や暗号資産の取引所で得ることができるようになります。また、アプリの開発者もトークンエコノミーの形成の報酬としてLINKを受け取ることができます。
日本版との大きな違いは、取引所で現金に交換可能な点。
アプリの開発者もユーザーも、LINEの構築するトークンエコノミーの中でLINKを稼ぎ、現金を得ることができるんです。dAppsの中にはゲームもありますから、ゲームをプレイして生活するなんて未来もみえてきます。
LINEのトークンエコノミー構想(日本版)
日本版は「LINK point」として、海外版の「LINK」とは明確に区別されています。
現金への交換はすることができず、LINEポイントへの交換のみとなっています。
LINEポイントはアマゾンギフトに交換したり、LINEショップで使えたりとなかなか使い勝手はいいので、ありがたいですね。1ポイント=1円として使えます。
LINEエコノミーの中で生活するのであれば、ポイントの貯め方はしっかり把握しておく方がお得です。
関連LINE経済圏でお得に生活!LINEポイントの貯め方・使い方まとめ
LINKエコシステムにおけるDAPPs
dAppsとは、ブロックチェーンの技術が使われたアプリケーションです。LINKエコシステムにおいては、次のようなアプリケーションが考えられています。
- 音楽やビデオのコンテンツ
- ネットショップ
- ソーシャル
- ゲーム
- 取引・交換
上記の画面はブロックチェーンの関係のないLINEのサービスですが、これらの一部がDAPPsに置き換わっていくイメージかと。
暗号資産LINK・LINK pointとは?
LINKトークンの概要
LINK・LINK pointは、LINE独自のブロックチェーン(プライベートチェーン)で利用される暗号資産です。
- 発行元:LTP
- 総発行量:10億LINK
- ICO:なし
- ユーザー報酬:80%(残り20%はリザーブ)
LINEのプライベートチェーンLINK Chainとは?
ビットコインやイーサリアムは、オープンになっているブロックチェーン(パブリックチェーン)を利用しているため、不正が働かないようにするための承認作業に時間がかかり、処理できる取引の量が少なくなっています。
LINEはユーザー数も多く、パブリックチェーンを利用することは現実的ではないと考えたんでしょう、パブリックチェーンを開発して利用することを発表しています。処理速度は1秒間に1000以上のトランザクション。現在、ビットコインが6~7、イーサリアムが13~15といわれているので、処理速度は早いですね。
KINK Chainは4層のレイヤーがあります。
- LINK Chainコアネットワーク:メインのブロックチェーンネットワーク
- LINK Chainフレームワーク:スマートコントラクトやウォレットのプラットフォーム
- LINK Protocol:トークンデザインのプロトコル
- dApps:LINKトークンエコノミーに統合された様々なアプリケーション
それぞれのレイヤーでプロジェクトが独立していたりするんですが、LINEは全部独自に作りきってしまうようです。流石の企業力ですね。
LINK・LINK pointの使い道
トークンエコノミー構想で説明した内容のおさらいみたいなもんですね。
LINKはアプリケーションへの支払いのような、通貨としての機能だけではありません。保有していることで、値引きやサービスの特典が受けられるようになるようです。
LINK(海外向け)は、暗号資産の取引所で現金に変えることができますし、LINK point(日本向け)はLINEポイントを介して、アマゾンギフトに変えたりLINE Payで支払いに使うことができます。
アプリの開発者からの視点では、開発の報酬としてLINKをもらったり、ゲームの報酬としてユーザーに配布します。
実際にWizballや4castといったdAppsが稼働しています。4castでは、すでに5000円分のLINK Pointを稼ぐこともできました!
詳しくは「LINEのブロックチェーンアプリ(dApps)紹介|暗号資産LINKを稼ごう!」をご覧ください。
まとめ
LINEがブロックチェーン関連事業で大きな動きを見せてきました。日本向けのトークンをわざわざ作るようなことをしていることからも、法規制への対応含めて本気度がうかがえます。
LINEウォレットも、今回発表されたトークンエコノミーと密接に関わってきそうです。LINEウォレットとトークンエコノミーについては「ラインウォレットがリリース|ラインの暗号資産参入とトークンエコノミーの未来について」をご参照ください。
LINEの構築するトークンエコノミーでは、開発者もユーザーもLINKトークンを起点に様々な経済活動を行い、成長していくことができそうです。
ブロックチェーンの「非中央集権」とは異なる、ゴリゴリの中央集権的なトークンエコノミーですが楽しみです。
LINE以外にも、ブロックチェーン関連企業の動向を知りたい方は「ブロックチェーンゲーム関連銘柄|国内企業の動向まとめ」をご覧ください。
Reference
press release【コーポレート】「LINE Token Economy」構想を発表。独自のブロックチェーンネットワーク「LINK Chain」を基盤とした「LINKエコシステム」及び、汎用コイン「LINK Point」と「LINK」を公開
wite paperhttps://link.network/whitepaper/link_whitepaper_en.pdf
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