保険に入る前に知っておきたかった社会保障シリーズ第二弾、高額療養費制度編です。
第一弾はこちら⇒生命保険に入る前に知っておきたい社会保障 遺族年金編
そもそも、医療保険に入る目的って何ですか?
私の場合は、お葬式代も出るし、入院した時にお金も出るし、先進医療を受けてもお金が出るしということで加入しました(失敗談)。
解約した今となって考えると、貯蓄なり生活防衛資金なりを使うという考えに至るべきだったと思います。
お葬式代はさておき、本来の医療保険に入る目的としては、入院時の費用や医療費が高額になった場合の対策として加入するケースが多いと思います。
ここで、「医療費が高額になったとき」には公的医療保険でかなり補填されます。
この制度が「高額療養費制度」にあたります。
月々高い健康保険料を払っているだけの恩恵はあります。
高額療養費制度とは
高額療養費制度とは、同じ月の中でかかった医療費の自己負担額が「一定金額」を超えた場合に、あとから払い戻される制度です。
あらかじめ高額になることがわかっていれば、「限度額適用認定証」を提示することで最初から割り引かれます。
さらに、高額の負担が年3ヶ月以上ある場合には、4ヶ月目から自己負担額がさらに少なくなります。
これを「多数該当」といいます。
自己負担額はいくら?
収入によって変化し、以下の区分になっています。
がんの治療などで、月額50万円かかったとしても、年収500万円の方は約8万円の自己負担になります。
これが年間4ヶ月目には約4万円の負担に低減されます。
表 高額療養費制度の自己負担額
大体の年収 | 自己負担限度額 | 多数該当 |
1,160万円以上 | 252,600円+ (医療費-842,000円)x1% |
140,100円 |
770〜1,160万円 | 167,400円+ (医療費-558,000円)x1% |
93,000円 |
370〜770万円 | 80,100円+ (医療費-267,000円)x1% |
44,400円 |
〜370万円 | 57,600円 | 44,400円 |
住民税非課税 | 35,400円 | 24,600円 |
高額療養費の注意点
以下の項目は高額療養費に計上できません。
- 入院時に個室に変えてもらう等の「差額ベッド代」(病院都合除く)
- 食費
- 保険適応外の診療
そのため、入院したら美味しいご飯を個室で食べたい!絶対!って方は医療保険に入っておいたほうがいいかもしれません。
保険適応外の診療は高額療養費に含まれませんが、医療保険には先進医療特約がついている場合もあります。それを目的とするのであれば、医療保険加入もありだと思います。
おわりに
医療保険を全面否定するつもりはありません。
先進医療や個室にかかるお金を貯蓄で用意しておくのが厳しいと判断すれば、加入もありだと思っています。
ただ、なにも考えずに加入するのではなく、手厚い社会保障があることを認識した上で加入しないと、私のように後悔する可能性もあります。
医療保険に入る際に、一度立ち止まって考える切っ掛けになれば幸いです。
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