先日読んだ「老後貧乏にならないためのお金の法則」で初めて聞いた「スマートベータ」というワード。
最近発表された「たわらノーロードplus」もこれに該当するようで、私の中でタイムリーなネタでしたので調べてみました。
スマートベータって何?
つまりは、ベータがスマートなんだろ?ってことで、まずはベータについて調べました。
ベータとは市場全体の値動きに対する感応度の指標ということです。
市場の値動きを1としたときの、ファンドの動きを示しており、市場平均が+1%のでファンドが1.5%動いたとするとベータ値は1.5になります。
このベータが賢くなるとどうなるの?と考えましたが意味がわからず。
どうやら実際のスマートベータの意味は、ベータがスマートになったわけではないようです。
スマートベータとは、インデックスのように時価総額の割合で決まっている指数ではなく、財務指標や経営効率、成長性や継続性といった指数のことです。つまり、スマートベータ型投信は上記のような指数との連動を目指して運用される投資信託になります。
この時点で、つまりアクティブファンドのこと?という疑問が生じましたが、一応の違いとしては、ファンドマネージャーのリサーチの手間がなくなる分低コストになるようです。
とはいえ、インデックス派からしたらアクティブと何が違うの?となりますし、アクティブ派からしたらインデックスと何が違うの?というのが最初のイメージかもしれませんね。
スマートベータ型投信の種類
i sharesのスマートベータETFの資料によると、3種類ありました。
出典:SMART BETA ETFs : 3WAYS TO ADDRESS INVESTOR NEEDS (iShares)
- Lower Volatility 型
値動きが小さくなるように銘柄を組み入れるタイプ。
従来はリスクが大きいほどリターンも大きくなるとされてきましたが、リスクを抑えることでリターンが大きくなることも指摘されてきているようです。ポートフォリオ理論の研究が進めばはっきりしてくるかもしれませんね。リスクを抑えることができれば、投資金額におけるリスク資産の割合も増やすことができるので、資産形成には有利な気がしますね。 - Dividend-Paying Strategy 型
配当成長性や配当利回りを基準に銘柄を決めるタイプ。
高配当銘柄を活かしてリターンを増やすイメージでしょうか。あまりピンと来ませんでした。 - Factor Strategy 型
クオリティー、サイズ、バリュー、モメンタムから銘柄を決めるタイプ。
詳しくないですが、個別株投資家やファンドマネージャーはこのあたりをよく分析して銘柄を決めているイメージがあります。そういった意味でアクティブ運用に近い気がします。
ちなみに日経の記事では、「企業規模型」「低リスク型」「クオリティ型」「高配当型」「等金額型+高配当型」の5つが紹介されていました。
出典:高収益で低コスト スマートベータ型投信を知る(日経新聞 2014/8/13)
スマートベータの注意点
スマートベータは「バックテストによればインデックスを上回ることが多い」とよく見かけますが、バックテストによって上回ることがわかっている指数をもとに設計されているわけですから、当然といえば当然です。安易にスマートベータに飛びつくのは良くなさそうです。
極論かもしれませんが、長期的に見た場合、多くの投資家が同じスマートベータ戦略をとると、市場はそれに近づいてしまいます。
インデックスもスマートベータも同じとなった場合、コストが高い分不利になってしまします。
スマートベータの実際のところ
スマートベータ先進国のアメリカでは、スマートベータ型ファンドの純資産総額は急増しており、人気が広がっているようです。ファンドの種類も増えています。
インデックスとの優劣については、勝ったり負けたりといったところみたいです。
いくつか紹介します。
図1はS&P500とS&P高配当貴族株との比較です。2007年末〜2013年末で勝ったり負けたりしています。図2はS&P500とスマートベータ型ファンドの比較です。Equal 、Dividends 、Earnings、Revenuesの4つのタイプと比較されています。
おわりに
いろいろ調べてみましたが、投資や経済の知識が乏しいので理解するのがなかなか難しいですね。
また、日本ではスマートベータファンドの本数自体も多くないこともあって情報が少ないです。
アメリカの方が情報は多そうなので、今後もそちらを中心にウォッチを続けていきたいと思います。
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