すまーとBUTA戦略実践編第一弾。
すまーとBUTA戦略とは、私が勝手にやっている、500円玉貯金で気になる商品を買いがてら勉強しようというものです。
今回は気になっていていた「最小分散」のスマートベータ戦略をとっている「iシェアーズMSCI日本株最小分散ETF」を購入してみました。
今回は、「最小分散」についてまとめます。
iシェアーズMSCI日本株最小分散ETFとは
「MSCI日本株最小分散インデックス」への連動を目指し、日本株式市場へ投資するETFです。
このインデックスは、リスクの最小化を目的に、銘柄間・業種間の相関関係等を考慮して最適化するものです。これがスマートベータに該当するわけです。
信託報酬は0.19%と低コストです。流石ETFですね。
最小分散戦略とは
ポートフォリオ理論では、「低リスク・低リターン」、「高リスク・高リターン」という関係があり、効率のフロンティア曲線上にくるポートフォリオが投資効率が良いとされています。
最小分散戦略では、組入れ銘柄・構成ウェイトの最適化によってこのリスクとリターンの関係をコントロールし、ボラティリティが最小となるポートフォリオを作ります。
具体的には、時価総額ベンチマークを効率のフロンティア上に来るまで左に移したものになります。
つまり、リターンは同程度でありながら、リスクが低くなるといえます。
ちなみに、MSCI最小分散インデックスの作成には、「Barraマルチ・ファクター株式モデル」というのが使われているとのことです。
NTT DATAのサイトで説明されていますが、正直わからんです…
最小分散戦略の特徴・メリット
上述したように、時価総額ベンチマーク(TOPIX等)と比べて、ボラティリティが低くなります。
また、これに付随して特定銘柄への偏りが小さくなるという特徴があります。
ボラティリティが低くなるメリットとしては、下落幅が抑えられてリカバリーが早くなる効果があるとされています。
低ボラティリティ効果に懐疑的なレポートもある
日興アセットマネジメントのこちらのレポート(FTSE EDHEC リスク効率性インデックスの推奨理由 2013年10月)では、低ボラティリティ効果に対する懐疑について議論されています。
こちらのまとめでは、
ボラティリティの抑制はリターンの改善を意味しない。(中略)
資産全体のボラティリティリスクを抑制するのであれば、安全資産ウェイトを引き上げ、リスク資産のウェイトを引き下げることが重要であり、さらにその残ったリスク資産では投資効率の最大化を追求することこそが投資家責任に資すると考えている。
とされています。
確かに、期待リターンがそのままにリスクを引き下げることができればメリットはありますが、そうでなければ投資効率が下がってしまう中途半端な戦略になりかねません。
おわりに
すまーとBUTA戦略で最小分散ファンドを購入してみたことをきっかけに、最小分散戦略について勉強していみました。
下げ相場には強かったという実績はありましたが、投資効率が下がる可能性があり、長期リターンを悪化させる可能性もあることがわかりました。
相場が下げている時には、こうしたファンドに手を出したくなる気もしますが、最初からリスク許容度の範囲内で投資を行い、リスクを抑制するには安全資産ウェイトを引き上げることが最も確実だと思います。
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