全世界株式へ簡単に投資できる環境ができあがっていくかもしれません。
「分散投資でアセットアロケーションが大切なのはわかった。でも自分で考えるのはメンドクサイ。」
そんな方にオススメしたい全世界株式に投資できるインデックスファンドですが、これまではVT(全世界株式に投資する米国ETF)くらいしか低コストで投資できるものがありませんでした。
しかし、つみたてNISAスタートを目前にして、楽天投信投資顧問(役職名じゃないですよ)が、VT相当のファンド「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(以降、楽天VTと記載します。)」を発表しました。(発表されただけで、実際に投資できるかはまだ未定。)
この記事では楽天投信投資顧問が発表したファンドを含め、全世界の株式に投資できるファンドの紹介と全世界株式インデックスファンドの意義についてまとめます。
全世界株式インデックスファンド一覧
絶妙に使い勝手の悪い日本以外の全世界株式に投資できるファンド
これまでも「全世界株式」を銘打ったファンドはいくつかありました。でも「(除く日本)」というオマケ表記付き。
なんでー!日本は世界に入らないの!?
って思っちゃいますね。これは、日本と日本以外の全世界株式との比率を自分で調整したい方に向けたファンドなので、できるだけ楽をしたいという方にはあまりオススメできません。
つみたてNISAをはじめとした初心者に向いた流れとは別の、ちょいマニアック銘柄です。
銘柄 | 種類 | コスト |
eMAXIS全世界株式インデックス | 投資信託 | 0.25% |
三井住友・DC全海外株式インデックスF | 投資信託 | 0.60% |
上場インデックス世界株式 | 国内ETF | 0.3% |
全世界株式に投資できるファンド
こちらがこの記事の本命。全世界の株式に投資できるファンドです。これまでは、米国ETFのVTとACWIくらいしかありませんでした。そこに、楽天証券で取り扱い可能な、VT相当の投資信託が発表されました。
銘柄 | 種類 | コスト |
バンガード・トータル・ストックETF(VT) | 米国ETF | 0.11% |
iシェアーズ・MSCI・ACWI ETF(ACWI) | 米国ETF | 0.34% |
楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 投資信託 | 0.22% |
楽天・全世界株式インデックス・ファンドのメリット
全世界株式インデックスファンドは使い勝手がいい
「アセットアロケーションとか考えるのメンドクサイ!バランスファンドもなにをもってバランスなのかよくわからん!」
これからインデックス投資を始めようとする方は、ある程度興味が向かない限りこうなるんじゃないでしょうか。これまでのインデックス投資は、ほったらかし投資・ズボラ投資といいつつも、「アセットアロケーションを考えるくらいは頑張ってね。」というスタンスでした。
最近になって、ウェルスナビやテオといったロボアドで、アセットアロケーションを考えることを他人に任せることができるようになってきてはいますが、コストがかかってしまうというデメリットがあります。
参考ウェルスナビで資産運用中の私がメリット・デメリットを解説
でも、全世界株式へ投資できる環境が整ってくれば、「投資エリアの配分は省略して株式と債券の比率だけ考えればオッケー」となってきます。もっと簡略化するなら、全世界株式と貯金の比率を考えるだけでも十分です。
最低投資金額が下がったり、つみたてNISAが始まろうとしていたりと初心者向けの環境が着実に育ってきているように感じます。
ありそうでなかった投資信託で全世界株式
楽天VTは、ETFに投資するファンド・オブ・ETFsという形式の投資信託です。
これまで「(除く日本)」ではなく全世界に投資できる投資信託はありませんでした。
投資信託はETFに比べてコストはかかりますが、次のようなメリットがあります。
- 国内の証券会社で簡単に積立設定ができる。
- 最小投資金額が低い(楽天証券は100円から)。
投資信託は、これから積立投資をはじめようとする投資初心者にとってはETFよりも簡便で優しいと思います。
逆にコストに徹底的にこだわって、海外ETFを買うぜ!ってのもアリです。ここは、投資に対してどれだけモチベーションをもてるか次第ですね。海外ETFに興味があるようであれば、「初心者のための米国ETFオススメ銘柄10本!これだけ知っていれば投資できる!」を読んでみてください。コスト・種類などの雰囲気が掴めると思います。
楽天証券はポイントを使って投資できる
楽天VTを取り扱うのは、今のところ楽天証券だけのようです。
魅力のある投資信託を用意して、つみたてNISA需要を取り込もうということでしょうか。
楽天証券では、楽天ポイントを使って投資信託を購入することができます。
「投資には興味があるけど、いきなりお金を突っ込むのは怖い。」
そんな方も、ポイントであればハードルが一気に下がります。
SBI証券の追随を期待したい
楽天証券としのぎを削っているSBI証券にもこういった全世界株式に投資できるファンドの制定を期待します。
わたしのNISA口座はSBI証券に開いているので、ひとまず要望だけは送っておきました。
みんなで要望を出せば、少しは何か変わるかもしれませんね。
SBI証券への問い合わせは、コチラから。
まとめ
楽天VTによって、全世界株式に簡単に投資できる環境が充実する兆しをみせています。
「全世界株式」「投資信託」という組みあわせは、次のようなメリットがあります。
- 地域ごとのアセットアロケーションを考える手間がなくなる。
- 株式と債券(貯金でもよい)の比率だけ考えれば、かなりちゃんとした運用になる。
- 投資信託は積立設定が可能であり、最低投資金額も小さい。
インデックス投資の環境が、つみたてNISAに向けてどんどん充実してきていますね。
「つみたてNISAにオススメ!楽天証券とSBI証券の初心者向けサービス比較」の記事では、ネット証券会社2強の楽天とSBIの比較をしましたが、「楽天VT」などの長期投資にうれしい銘柄がある分、楽天が一歩リードしているように感じます。
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